「仕訳がわからない」
「勘定科目がおもいだせない」
「結局、全部暗記するしかないの?」
簿記の勉強や経理の仕事をしていると、だれしも必ず一度は悩みます。
私自身も、簿記を勉強していた頃も、経理として働き始めた頃も、同じことで何度もつまずきました。
ですが、結論から言うと――
仕訳は丸暗記しなくてもできるようになります!
この記事では、
- 仕訳がわからなくなる本当の理由
- 現役経理が実務でも使っている「仕訳の考え方」
- 仕訳を暗記から理解に買えるコツ
をできるだけわかりやすく解説します。
なぜ仕訳は「分からなくなる」のか?
多くの人が仕訳でつまずく原因は、実は同じです。
❌ よくある原因
- 勘定科目を丸暗記しようとしている
- 「借方・貸方」をいきなり考えようとする
- 仕訳をパズルのように解いている
簿記の参考書や問題集は、
どうしても「この取引=この仕訳」
という形で書かれています。
その結果、考え方ではなく、答えだけを覚えようとしてしまうのです。
仕訳が分からない時の基本の考え方【結論】
仕訳が分からない時は、次の3ステップだけ考えればOKです。
✅ ステップ①:何が増えた?何が減った?
まずは難しいことを考えず、こう自分に聞いてください。
「この取引で、何が増えて、何が減った?」
お金?
物?
借金?
自分の財産?
ここが分かれば、仕訳の半分は終わりです。
✅ ステップ②:それは「資産・負債・純資産・費用・収益」のどれ?
次に、それがどのグループに属するかを考えます。
| 分類 | 例 |
| 資産 | 現金、預金、売掛金 |
| 負債 | 買掛金、借入金 |
| 純資産 | 資本金 |
| 費用 | 旅費交通費、消耗品費 |
| 収益 | 売上 |
👉 勘定科目名が分からなくてもOK
まずはこの5つに分けるだけで十分です。
✅ ステップ③:増えたら借方?貸方?
最後に、増減とルールを当てはめます。
| 区分 | 増える | 減る |
| 資産 | 借方 | 貸方 |
| 負債 | 貸方 | 借方 |
| 純資産 | 貸方 | 借方 |
| 費用 | 借方 | 貸方 |
| 収益 | 貸方 | 借方 |
この表を丸暗記する必要はありません。
「資産は増えたら借方」だけ覚えておけば、あとは芋づる式です。
具体例で考えてみる
例:現金で消耗品を購入した(5,000円)
① 何が増えた?何が減った?
- 消耗品(増えた)
- 現金(減った)
② 分類は?
- 消耗品 → 費用
- 現金 → 資産
③ 借方・貸方は?
(借方)消耗品費 5,000 (貸方)現金 5,000
👉 勘定科目を暗記していなくても、自然に仕訳が出てきます。
現役経理でも「仕訳が一瞬で出ない」ことはある
意外に思われるかもしれませんが、経理として働いていても、毎回即答できる仕訳ばかりではありません。
実務では、
- 「これは費用?資産?」と立ち止まる
- 会計基準や社内ルールを確認する
- 過去の仕訳を見返す
こうしたことは日常茶飯事です。
👉 分からない=向いていない、ではありません。
丸暗記から卒業するためのコツ
✔ 仕訳は「文章で説明」できるかを意識する
仕訳を書く前に、頭の中でこう説明できるか確認します。
「現金が減って、費用が増えたからこの仕訳」
これが言えれば、仕訳は合っています。
✔ 仕訳を“答え”ではなく“結果”として考える
仕訳はゴールです。
考え方が正しければ、自然と答えは1つに絞られます。
まとめ|仕訳は暗記しなくていい
最後に、この記事のポイントをまとめます。
- 仕訳が分からない原因は「丸暗記」
- 考える順番は、①増減 → ②分類 → ③借方・貸方
- 実務でも考えながら仕訳をしている
- 「説明できる仕訳」を意識する
仕訳は、慣れれば計算問題よりずっと楽になります。焦らず、1つずつ「考え方」を積み上げていきましょう。

